ルクソールは、古代エジプトでワセトと呼ばれ、アメン神が信仰されていました。カルナック神殿は、アメン神の神殿として、中王国時代から建設されてきましたが、新王国時代には大規模な造り替えと拡張が行われました。当時はイペト・スウトと呼ばれていました。入り口前にはスフィンクスが列をなして並び、以前にはルクソール神殿まで続いていたと言われています。
入場料20LE、カメラ無料(2001年10月現在)

カルナック神殿入り口とスフィンクス街道

入り口から入ると、第1中庭があります。ここにはセティ2世神殿、ラムセス3世神殿などがあり、出口にはラムセス2世巨像と、パネジェムの巨像が立ち並んでいます。以下の写真をよく見ると、両足を揃えた状態で立っているのが判ります。また、両手は胸の前で交差し、「オシリス神のポーズ」を取っています。すなわち、これは死後の像なのです。生前の像の場合、片足を一歩前に踏み出しています。

パネジェムの巨像(ラムセス2世)

第1中庭を抜けると、大列柱室に入ります。そこには、太さ2メートル、高さ23メートルの巨大な柱が134本立ち並び、柱の表面にはどれも彫刻が施されています。

大列柱室の柱の1本
ラムセス2世のカルトゥーシュが読み取れる

大列柱室を抜けると、そこにはトトメス1世のオベリスク、ハトシェプスト女王のオベリスクが立っています。


トトメス1世のオベリスク

ハトシェプスト女王のオベリスク

ハトシェプスト女王のオベリスクを通り過ぎると、至聖所があります。さらに直進すると、トトメス3世祝祭殿に突き当たります。ここの柱には、ヒエログリフを初めて解読したシャンポリオンの落書きがあります。

トトメス3世祝祭殿
シャンポリオンの落書き

トトメス1世のオベリスクに戻り、南側に抜けると聖なる池があり、横倒しになったハトシェプスト女王のオベリスクが置かれています。池沿いの通路の入り口には、幸福を呼ぶスカラベ像があります。周りを3回廻って、太陽の印を触りながら願い事をすると、願いがかなうそうです。

ハトシェプスト女王のオベリスクの頂部

天の支配者、アメン・ラー神の語りし言葉「私は、二国の王権とアテム神の地位をわが娘マアト・カー・ラーに、彼女の望むままに与えた」彼女よ生きよ。

と書いてある
幸福を呼ぶスカラベ

いつも人がぐるぐる廻っています。
柵が出来て、太陽の印には触れなくなりました。

更に奥には第7塔門〜ムゥト神殿へと続きます。

第7塔門のラムセス2世像

外側に死者の姿、内側に生前の姿で立っている

カルナック神殿では、「音と光のショー」が夜に催されます。日本語の解説があるかは、最新の情報で確認してください。歴代のファラオが、エジプトの歴史を解説するというプログラムで、入り口から順路に沿って進みながら解説を聞きます。最後は聖なる池の後の座席に座り、解説を聞きます。星空の下の神殿は、とても荘厳な感じがします。

月夜のカルナック神殿
(音と光のショーにて)